テレビを視聴するためには、設置場所や視聴目的などに合わせ、適切なTVアンテナや周辺装置を設置しなくてはなりません。
そこで今回は、TVアンテナや周辺装置の種類を用途とともに解説していきます。
記事内ではTVアンテナの交換目安や選び方、TVアンテナを取り扱う主なメーカーもご紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
TVアンテナとは
TVアンテナとは、電波塔から送信されているテレビ電波を受信するための装置です。TVアンテナを自宅に設置することで、宅内へ設置したテレビに映像が映し出されます。
TVアンテナは大きく分けると、「地デジアンテナ」と「BS/CSアンテナ」の2種類です。
ただし、BSやCSを受信するためには、アンテナだけでなく、専用のアンテナケーブルやチューナー内蔵テレビも必要です。
TVアンテナの種類・用途
この項目では、TVアンテナの種類を用途とあわせてご紹介します。UHFアンテナ
主に、地デジ放送や無得LAN、携帯電話の通信に利用されます。
UHFアンテナの種類は、魚の骨のような形状をした「八木式アンテナ」、コンパクトな箱型でデザイン性に優れている「デザインアンテナ」、室内に設置できる「室内アンテナ」の3種類です。
受信能力を重視するなら八木式アンテナ、デザイン性を重視するならデザインアンテナ、設置工事をしたくないなら室内アンテナをおすすめします。
BS110°CSアンテナ
パラボラアンテナと呼ばれる丸い形状をしており、衛星からの電波を反射鏡で反射させ、一時放射器とコンバーターに集めたあと、周波数を1~3GHzに増幅させます。
BS110°CS放送を見るためには、テレビも衛星放送に対応したものを用意しなければなりません。
また、新4K・8K衛星放送を見たい場合も、別途で対応チューナーを内蔵したテレビが必要です。
ミキサー
地デジやBS・CS放送を視聴するためには、複数のアンテナケーブルをテレビまで伸ばさなければなりません。
ミキサーがあると、地デジ・BS・CSを切り替えながら1台のテレビで視聴できるようになるので、テレビ周りの配線をスッキリさせられます。
ただし、ミキサーは地デジとBS/CSで2つのアンテナを所有している場合に使用する装置なので、地デジのみを視聴する場合は必要ありません。
ブースター
ブースターはTVアンテナに必ずしも付けなくてはならないものではありませんが、天候の影響で映像が乱れたり視聴できなくなったりしないよう、ほとんどのTVアンテナに設置されています。
ブースターの種類は、テレビの傍や室内に設置する屋内用のものと、TVアンテナや家の外に設置する屋外用のものの2種類です。
屋内用は工事不要で設置できて手軽ですが、増幅効果は屋外用と比較すると低いため、効果を重視するなら屋外用を設置しましょう。
分配機
テレビは1台につき1ヶ所のテレビコンセント端子と接続しなければなりませんが、テレビコンセント端子と分配器を接続すると、ひとつのテレビコンセント端子から複数台に配線を分配できます。
分配器には、「全端子通電形」と「一端子通電形」の2種類があります。BS放送を視聴しない、または特定の1台だけでしか視聴しない場合は、一端子通電形を選ぶのが無難です。
ただし、すべてのテレビでBS放送を視聴したい場合は、全端子通電形を選びましょう。
分岐器
TVアンテナからテレビまでの配線で、長いケーブルと短いケーブルが混在している場合、分岐器を使用するとケーブルの長さの違いによる信号損失の差を縮められるので、すべての端子で同じ信号レベルを得られます。
また、集合住宅や共同受信施設のようにテレビ端子の数が多く、分配器を複数使用しなければならない場合にも分岐器が使用されます。
分波器
ブースターやミキサーを使用しているテレビは、1本のケーブルに電波がまとめられているため、一度に地デジとBS・CSの電波が流れ込んできます。
しかし、テレビのアンテナ線の差込口が地上波とBS・CSに分かれている場合は、そのままだと映像が流れないため、分波器を使用してまとまった電波を分離させる必要があるのです。
TVアンテナの交換時期の目安
TVアンテナの交換目安は、おおよそ10~15年です。TVアンテナは基本的に屋外に設置されており、雨ざらしの状態なので、雨や風、紫外線などの影響から10~15年経過すると経年劣化を起こしてしまいます。
ただし、10~15年が経過していなくても、以下のような症状が見られたらTVアンテナを交換しましょう。
- テレビが正常に映らない
- アンテナが傾いている
- アンテナが倒れている
- アンテナが錆びている
これらの状態を放置していると、テレビがまったく映らなくなってしまうので、定期的な確認が必要です。
TVアンテナの選び方・比較ポイント
TVアンテナは、受信感度の高さ、電波を受信する性能の良さ、偏波の3点を意識して選びましょう。電波塔から距離が近い場所では、八木式・デザイン・室内、いずれのアンテナを選んでも構いません。
ただし、電波塔から距離が遠い場所では、八木式でないと受信できない可能性があります。
また、TVアンテナは素子数(アンテナの横棒の数)が多いほど受信性能が高いので、受信性能の高さを重視するなら素子数も意識しましょう。
そして、地デジ放送の電波は中継局によって偏波面の向きが異なります。中継局の傾波面が垂直傾波の場合は垂直のアンテナ、水平傾波の場合は水平のアンテナを選びましょう。
TVアンテナを扱う主なメーカー
TVアンテナは、主に以下のメーカーで取り扱っています。メーカーによって特徴は異なるので、ご自身の目的や用途に合ったメーカーを見つけてみましょう。