ただし、充電機器の違いを細かく把握している方はあまり多くありません。
そこで本記事では、EV充電の基本から、EV充電で使用する機器の種類や選び方などを解説します。
EVを所有している方や、EVの購入を検討している方、およびEV充電器の設置を検討している企業の方は、ぜひ本記事を参考に最適な充電機器は何か調べてみてください。
目次
EV充電とは
EV充電とは、EV(電気自動車)に充電することです。一般的な自動車はエネルギーとしてガソリンを注入しますが、EVのエネルギーは電気なので、スマホと同じように充電が切れると動きません。
そのため、自動車の運転前に必ず充電する必要があります。 EV充電には「普通充電」と「急速充電」の2種類があり、それぞれ設備を設置するシーンが異なります。
また、設置場所も「住宅用」と「パブリック(店舗)用」の2種類あるのが特徴です。
EV充電の種類・用途
この項目では、EV充電の種類や用途を解説していきます。住宅向けEV
住宅向けEVを充電する際は、自宅に備え付けられている一般的な屋外用コンセントを使用します。
住宅向けEVは、駐車場に車を停めている間にエネルギーを充電できるので、帰宅するたびに充電する習慣を付けておけば、エネルギー切れに悩む心配はありません。
また、住宅向けEVはガソリン車よりエネルギーの充填料金を安く抑えられる点も特徴です。
PHEV充電用コンセント
PHEV充電用コンセントには、100V・200Vの2種類がありますが、100Vでは出力が弱く充電に時間がかかってしまうので、200Vがメインで採用されています。
ただし、200VのPHEV充電用コンセントを設置するためには、自宅に200Vの電気が通っていなければなりません。
築20年以上の住宅には200Vの電気が通っていないケースが多いため、その際はPHEV充電用コンセントを設置する前に200V化するための電気工事が必要です。
普通充電
普通充電では単相100Vまたは200Vコンセントを使用し、10km走行分のエネルギーを100Vだと1時間、200Vだと30分で充電できます。
充電設備のタイプはコンセントが一般的ですが、マンションやビル、屋外駐車場などではボール型の充電設備が設置されているケースもあります。
なお、コンセントタイプの普通充電設置を自宅に設置する場合は、数千円で施工可能です。
急速充電
急速充電には中容量タイプと大容量タイプがあり、中容量タイプは80%まで充電するのに30分~1時間、大容量タイプなら15~30分程度で完了します。
急速充電は電池切れを起こした際の緊急対処、または商用EVや公共交通機関EVなど業務用のEV車両向けに開発された充電設備なので、主に商業施設やサービスエリア、ガソリンスタンドなどに設置されるケースが多いです。
EV充電の交換時期の目安
EV充電で使用する充電器やコンセントの耐用年数は、約10年といわれています。ただし、充電器やコンセントの設置場所が海に近い場合は、潮風の影響で10年より早く劣化する可能性があります。
加えて、使用頻度が高い場合も、一般的な使用頻度のものより損傷が早いです。
充電器やコンセントが故障すると、EVに十分なエネルギーが貯まらなくなってしまうので、設置から10年経過したら取り替えを検討してみましょう。
EV充電の選び方・比較ポイント
EV充電で使用する充電器やコンセントは、充電速度や設置場所をもとに適切なタイプを選びましょう。たとえば、EV充電器に充電速度を求めなかったり、一戸建て・マンション・屋外駐車場に設置したかったりするのであれば、普通充電で十分満足できます。
一方、バッテリー残量0の状態からでも1時間以内に充電を終えたい、またはサービスエリアやガソリンスタンドに設置したいといった場合は、急速充電を選んだほうが使い勝手は良いでしょう。
ただし、EVの充電用コンセントは家庭用でも200Vが主流なので、家庭に充電用コンセントがない場合は、自宅に200Vの電気が流れているかどうかの事前確認が必要です。
流れていない場合は、コンセントを設置する前に自宅に200Vの電気が流れるよう工事をしましょう。
EV充電を扱う主なメーカー
EV充電用の機器を取り扱う主なメーカーは、以下のとおりです。普通充電
急速充電
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JFEテクノス
EV急速充電器メーカーのパイオニア -
新電元工業
ラインナップが豊富
ご自身の目的や用途、設置場所に合わせて、最適なEV充電機器メーカーを選んでみましょう。