電線管付属品とは、電線を保護したり配線を整理したりする際に使用する部品です。
電線管を施工する際は、電線管付属品を使用することで、より安全に使用できるようになったりメンテナンスがしやすくなったりします。
ただし、電線管付属品にはさまざまな種類があるので、製品ごとに使用すべき場面を把握しておきましょう。
今回は、電線管付属品とは何かといった基本説明から、電線管付属品の種類を用途とともに解説します。
電線管付属品とは
電線管付属品とは、電線を保護したり配線を整理したりするための部品です。電線管付属品を使用すると、電気設備の安全性や見た目が向上したり、メンテナンスを効率良くおこなえるようになったりします。
電線管付属品にはコネクタやカップリング、ノーマルベンド、ロックナット、絶縁ブッシングなどがあり、電線管の種類や取り付ける目的によって選ぶものが変わります。
また、同じ製品であっても取り付ける電線管のサイズによって種類は変わってくるので、電線管付属品を選ぶ際は製品選びに注意をしましょう。
電線管付属品の種類と用途
電線管付属品の種類を、製品の用途とともに解説します。コネクタ
コネクタとは、ボックスや電線管、電気機器を電線保護チューブと接続する際に使用される電線管付属品です。
コネクタには主に以下の種類があります。
コネクタの種類
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ボックスコネクタ
電線保護チューブとボックスを接続するコネクタ -
電気機器用コネクタ
電線保護チューブと電気機器を接続するコネクタ -
コンビネーションカップリング
電線管保護チューブと電線管を接続するコネクタ -
45度ボックスコネクタ
電線保護チューブとボックスを45度の角度で接続するコネクタ -
90度ボックスコネクタ
電線保護チューブとボックスを90度の角度で接続するコネクタ
コネクタは、電線保護チューブのサイズに合ったものを選びましょう。
また、コネクタはボックスや電気機器、電線管と接続するので、取り付け場所の穴径のサイズに合ったものを選ぶことも大切です。
コネクタは、主に以下のメーカーで取り扱っています。
コネクタの取り扱いメーカー
カップリング
カップリングとは電線管同士を接続するために使用する電線管付属品です。
カップリングを使用すると、サイズの違う電線管同士を接続したり、合成樹脂電線管と鋼製電線管のように種類の違う電線管同士を接続したりできます。
カップリングには以下のようにさまざまな種類があるので、用途に合わせて使い分ける必要があります。
コネクタの種類
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カップリング
両端の外側がねじ切られている電線管同士を接続するカップリング -
ねじなしカップリング
両端の外側がねじ切られていない電線管同士を接続するカップリング -
PF管用カップリング
PF管(合成樹脂製可とう電線管)同士を接続するカップリング -
TSカップリング
VE管(硬質化塩化ビニル電線管)同士を接続するカップリング -
コンビネーションカップリング
種類の異なる電線管同士を接続するカップリング
カップリングの取り扱いメーカー
ノーマルベンド
ノーマルベンドとは、電線管を直角方向に曲げて接続したい場合に使用する電線管付属品です。
ただし、直角だと配線が難しくなるため、ノーマルベンドは電線の引き入れや交換がスムーズに進むよう、ゆるいカーブを描くように設計されています。
薄鋼電線管や厚鋼電線管を接続する場合は、ねじ付きのノーマルベンドを使用します。
一方で、ねじなし電線管を接続する場合は、カップリングを使用したり、ねじなしノーマルベンドを使用したりして対策しましょう。
ちなみに、ノーマルベンドには鋼管製だけでなく、ビニル電線管用もあります。
ビニル電線管用のノーマルベンドには、耐衝撃性や高耐候性などの付加価値が付いていたり、色も複数用意されていたりするので、使用場所に合わせて最適なタイプを選んでみましょう。
ノーマルベンドは主に以下のメーカーで取り扱っています。
ノーマルベンドの取り扱いメーカー
ロックナット
ロックナットとは、電線管をボックスに接続する際に使用する電線管付属品です。
ねじ付き電線管をボックスに接続する場合は、ボックスの内側と外側の両方にロックナットを1枚ずつ取り付け、ボックスに挿入した電線管の管端へブッシングを取り付けると接続が完了します。
このとき、内側のロックナットを省略したい場合は、鋼製のブッシングを使用してください。
一方、ねじなし電線管をボックスに接続する場合は、電線管のサイズに抜いたロックナットをボックスの内側へ取り付けます。
その後、ボックスに挿入したねじなしコネクタにねじなし電線管を差し込み、ねじなしコネクタとロックナットをブッシングでボックスの内側から固定すると接続完了です。
ロックナットをボックスに取り付ける際は、平らな面をボックス側に向け、ボックスを挟むように配置しましょう。
ロックナットは主に以下のメーカーで取り扱っています。
ロックナットの取り扱いメーカー
絶縁ブッシング
絶縁ブッシングとは、電線の傷付きや漏電を防ぐために電線管の管端に取り付ける電線管付属品です。
絶縁ブッシングはボックスに電線管を挿入したあと、ボックス内でロックナットの上から電線管の端管に被せて使用します。
ボックスは角が鋭く電線が擦れて傷ついてしまう可能性があるため、ボックスを使用する際は、絶縁ブッシングで保護することが大切です。
絶縁ブッシングはねじ切られているので、ねじ付き電線管やねじなしコネクタに被せる際は、絶縁ブッシングを軽く回すだけで接続できます。
絶縁ブッシングは主に以下のメーカーで取り扱っています。
絶縁ブッシングの取り扱いメーカー